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名作をグレードリーダーで読む(1)赤毛のアン [赤毛のアンAnne]


名作をグレードリーダーで読む(1)赤毛のアン画像0607.jpg





















Anne of Green Gables ( L. M. MONTGOMERY)
モンゴメリーの不朽の名作、「赤毛のアン」、原作は、本当に魅力的ですけれど、全体的に英文が少し難しいと言えます。

☆☆☆
そこで、[リ・トールド(re-told版)]、やさしい英語で書き直した、グレードリーダー(Grade reader、Graded reader)、ステップリーダーstep reader、ラダーリーダーladder reader で読むのが、面白い方法です。
言い方はいろいろですが、使用する総字数を制限したり、難しい文法用法を制限する、などしたもので、一般的に、[グレードリーダー]と呼ばれています。
一言で言えば「梯子を上るように、レベル別にステップアップして読んでいこう」というシリーズものです。

「オススメやさしい、どんどん読んでオジャレ」から、「フムフムなかなかやるな、オヌシ」を経て、「けっこう難しいジャン、コレ大変」まで、それぞれのレベルの英語で、いろいろな名作物語を楽しむことができます。

アン(Anne with e)にちょっと待ってもらって、

ここで、代表的・一般的なグレードリーダーを、少し紹介してみたいと思います。
世界の各出版社から、たくさんのシリーズが出ていますので、ここでは、日本で入手し易い、代表的なものを三つだけ挙げて、ご説明します。

☆☆☆
一般の書店で入手できる、代表的なグレードリーダーの3つです。

(1) IBCパブリッシング ラダーシリーズ(ladder reader)
一般にラダーシリーズと呼ばれています。

ここは、日本の出版社ですから、最初にカンタンな登場人物紹介もあり、巻末にはけっこう詳しい「英和」単語帳もついています。
ちょっと大きな書店であれば、街の普通の書店でも棚に置いてありますから、入手のし易さは一番です。先にご紹介したオー・ヘンリー傑作短編集のように、音声付のものも書棚に並んでいますから、実際に見たうえで、容易に入手可能です。

日本の出版社ですから、名作物語に日本の名作(例えば「坊ちゃん」など)のやさしい翻訳が含まれている、のも特徴的です。もちろん、世界の名作物語は揃っており、例えばレベル2には、「オズの魔法使い、ロアルド・ダール傑作短編集」をはじめ、8つの名作物語が揃えてあります。

 ここの「やさしさ」ですが、中学・高校の段階では、レベル1~レベル3ぐらいまでを目安にすると良いと思います。1~3の厳密なレベル分けは、私には今ひとつわからないのですが、レベル3までなら、高校生でも十分に読める範囲と思います。

(2) ペンギン・リーダーズ(PENGUIN READERS)
一般に、単に「ペンギン」と呼ばれています。

総字数200語のEasystarts、300語のBeginner(レベル1)、600語のElementary(レベル2)、1200語のレベル3、~、とレベルアップしていきます。Elementary schoolは日本の小学校(幼稚園はpre-school)にあたりますから、エレメンタリー(レベル)までは、かなりやさしいですよ、基本的なことですよ、という想定だと思います(Element=元素、基本要素)。

グレードリーダーは、基本的に英語学習者用ですので、いろいろな学習問題などが、巻末に設けられています。

グレードの最初から、それぞれ音声付のものが入手可能です。日本語のリーディングガイドや全訳文付きのものもあります。

本の体裁として、ペンギンの本は、ほとんど同じに見えますので、裏表紙の各本のグレード説明は、一応確認した方が良いと思います。
シリーズは、オリジナルストーリーも多いですが、現代のベストセラー小説のリ・トールドや、世界の名作物語も膨大にラインアップされています

日本の中学・高校生の基準でいきますと、レベル3までが無理なく読める範囲・読みたい範囲、と思います。レベル4以上になりますと、急に、長さもかなりのものになり、高校生では、相当読み応えのあるもの、と感じると思います。
 レベル2とレベル3とでは使用語数に倍の開きがありますが、1200語の大半は、中学でも習う範囲の単語ですので、レベルの差は、実際に読むと、それほど明確にはないと感じます。


実は、使用語数を大幅に制限しますと、欧米の日常で使用される「動詞熟語」がフンダンに使われ、逆に、日常表現に慣れられる、というメリットもあります。「探す」はlook for、、という具合です。これは基本動詞と前置詞ですから、語数が増えません。
ですから、レベルが低い(1200語くらいまで字数制限された)ものを、数多く読むほど、外国人である我々にとっては、「日常的な英語力がアップする」、という結果になると思います。レベル3までのペンギンを普通に読めるようになれば、「日常会話レベルの英語力」は十分に身に付いたといえるでしょう。

なお、ペンギンには、もう一つ、やさしい「YOUNG READERS」もあります。こちらの最上位レベル4は、1400語以内で書かれています。本の体裁としては、ペンギンリーダーズの本とほとんど区別がつきませんが、ペンギンリーダーズのレベル3までと同種と考えて差し支えないと思います。

(3)オックスフォード・ブックウォームス・ライブラリー
(OXFORD BOOKSWORMS LIBRARY)
単に「オックスフォード」(ないしブックウォームス)と呼ばれています。

オックスフォードの、グレードリーダーは、多岐に、広範囲にわたっており、このシリーズはその一つです。
シリーズは、ペンギン同様、オリジナルストーリーも多いですが、現代のベストセラー小説のリ・トールド版や、世界の名作物語も膨大にラインアップされています。

オックスフォード(ブックウォームス)も、音声付のものが容易に入手できます。

こちらも、ペンギン同様、基本的に英語学習者用ですので、いろいろな学習問題などが、巻末に設けられています。ペンギンと違って、簡単な glossary (英英の用語集) も付いています。

また、オックスフォードの他のグレードリーダー(やさしい英語で書かれた本)としては、ノンフィクション記事が中心の「DOMINO」シリーズなども興味深いシリーズです。

ブックウォームスの下レベルには、ステージ1~ステージ9までに区分けされた膨大な数の「リーディングツリー(Reading Tree)シリーズ」、があります。

リーディングツリーのステージ4,5くらいまでは、中学生でも、スイスイと読める範囲のものです。こちらは、オリジナルストーリーで構成されていて、面白いものも、けっこう多いシリーズです。やさしい英語に数多くふれるには、とても良いシリーズだと思います。
私のウチにも、ステージ3以降~ですが、80冊ほどあります。どれも、ちょっと短いのが難点ですが、なかなかの面白さです。

英語を一から始めた人や、子供さんは、リーディングツリーの各ステージを徐々にステップアップして、やがてブックウォームスに移行する、という想定なのですが、
日本の中学生、高校生の方々は、必ずしもリーディングツリーから読む必要はなく、ブックウォームスをいきなり読んでも、全く問題はありません。

ブックウォームスのステージ1(400ワード)、ステージ2(700ワード)は、けっこうやさしいと思います。ステージ3(1000ワード)も、それほど差がないと感じます。
ステージ3までの範囲なら、中学生3年生でも十分に読みこなせるのではないか、という感じです。むろん、動詞熟語への対応は必要ですし、辞書にもごヤッカイになるでしょうが、ステ-ジ3でも、けっこう読みやすい、と感じます。
このオックスフォードも、ペンギン同様、ステージ4以降は、長さも増して、読み応えがグンと増します(面白いですけれども)。

ステージ1~3までにも、名作物語がたくさんラインアップされていますから、やさしい英語での、世界文学めぐりが十分にできます。


☆ ☆☆
長らく、お待たせいたしました。

先にご紹介したグレードリーダーの中から、
ペンギン・レベル2のAnne of Green Gables と、
オックスフォード・ステージ2のAnne of Green Gables とを、

そして、先にはご案内していないのですが、アメリカ(アメリカの児童書の世界)ではもっともポピュラーな SCHOLASTIC スコラスティック(スカラスティック)社から、
ACTION(グレードリーダー)レベル1のAnne of Green Gables を、
ご用意しました。

3つご用意したのは、各々の英文の難易を比較するためではありません。設定グレードも違い、全体の長さも違いますから、こちらがオススメ、こちらは易しい、とは一概には言えません。
まあ、最後のものが一番ダイナミックで、アメリカ的だとは思います。

いくつか同時にご紹介することで、「名作物語のリ・トールド版 グレードリーダー」という、やさしい名作読み物の「特色」をつかんでいただきたいと思うのです。
リ・トールドは、原作のダイジェスト版的なものではあるのですが、単なる代用にとどまるものではなく、「原作を十分に生かした、やさしく読める面白い読み物」である、と感じていただければ、と思います。

それぞれ、最初だけ、少しだけですが、お楽しみいただきましょう。
物語のスタート部分だけでも、いろいろあると、アイスクリームのチョコかバニラか選ぶみたいで、楽しいかもしれません。
私は、原作も読みましたが、この3つのグレードリーダーも、それぞれ十二分に面白く、楽しく読めました。
話が飛びますが、映画版の「スクリーンプレイAnne of Green Gables」も、楽しい読み物と思います。

リ・トールド版ですから、スタートから違っています。
上から並べて読んでいきますと、なんとなくつながっていって、不思議とそのまま読めるのですが、異なる本の、それぞれの冒頭部分です。

☆☆☆
Anne of Green Gables
PENGUIN READERS(ペンギン・リーダース)レベル2

Chapter1 Anne arrives in Avonlea 

 One fine spring afternoon in Avonlea,Mrs Rachel Lynde sat by her kitchen window. She often sat there because she could see the Avonlea road very well from there.
A man with a horse and buggy came up the road. It was Mrs.Lynde’s neighbor, Matthew Cuthbert.
“Where’s Matthew going? Thought Mrs.Lynde in surprise. ”It’s half past three in the afternoon and he has a lot of work on his farm.Where's he going and Why is he going there? Matthew Cuthbert lived with his sister , Marilla , in Green Gables ,a large old house near Mrs.Lynde’s home. Later, Mrs.Linde walked to Green Gables

(Avonlea:アボンリー(プリンスエドワード島の村)、Mrs Rachel Lynde:レイチェル・リンド婦人 buggy:馬で引く馬車、came up :やってくる、Matthew Cuthbert:マシュウ・カスバート、in surprise:おどろいて、Marilla:マリア・カスバート)

☆ ☆☆
Anne of Green Gables
OXFRD BOOKWORMS(オックスフォード・ブックウォ-ムス)ステージ2

Chapter 1
A surprise for the Cuthberts

Matthew Cuthbert lived with his sister Marilla on their farm on Prince Edward Island in Canda. Their Farmhouse ,Green Gables, was just out side the little village of Avonlea. Matthew was nearly sixty and had a long brown beard. His sister was five years younger. They were both tall and thin, with dark hair. Everybody in Avonlea knew that Cutberts were quiet people who worked very hard on their farm.
One afternoon Matthew drove the horse and cart to the station.’ Has the five-thirty train arrived yet ? ‘ he asked the station-master.’ Yes.’ the man replied.’ And there’s a Passenger who’s waiting for you. A little girl.’

(Prince Edward Island:プリンスエドワード島、just out side the little village of Avonlea小さなアボンリー村の村はずれ、beard:アゴひげ、quiet people:もの静かな人達 、cart to the station:鉄道の駅に向かう、five-thirty train:5時半着の汽車 、station-master:駅長、Passenger who’s waiting for you:あなたを待っている乗客)

☆ ☆☆
Anne of Green Gables 
SCHOLASTIC ACTION レベル1

MEET the Characters(主要人物の紹介:イラスト付)
Anne Shirley
An 11-year-old orphan. She is sent to Avonlea where she hopes to find a real home.

Chapter 1 The Wrong Orphan
Anne has always wanted to be part of a family. But what if they don’t want her?

Matthew got to the train station a little late. Their Orphan would be waiting! Matthew and his sister wanted a boy who could help with the chores. Matthew certainly needed help. He was getting old. However, he didn’t see any boy at the station. “You must be Matthew Cuthbert” said a girl in an ugly, yellow dress.
“‘I’m your orphan”
Matthew didn’t know what to say. Someone had made a mistake!
“I’ve been waiting,” she said.” I was afraid you weren’t coming.” Matthew was a shy man. He wasn’t used to girls. What should he do now? He couldn’t leave this girl alone at the station. He ‘d better take her home. Then his sister could decide what to do. He hoped things would work out.

(orphan:孤児、part of a family:家族の一員、help with the chores:手伝いとして助けになる、in an ugly, yellow dress:薄汚れた黄色い服、You must be Matthew Cuthbert:あなたはマシュウ・カスバートに間違いないわ、I’ve been waiting:ずっと待っていたの、I was afraid you weren’t coming:来てくれないんじゃないかと心配してたの、He wasn’t used to girls:女性に慣れていない、leave this girl alone:この少女を一人(ほおって)残してゆく、 things would work out:事がうまくゆく)

 

(真正の原書)
Anne of Green Gables ( L. M. MONTGOMERY)
書き出しの文

Mrs. Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped into a little hollow , fringed with alders and ladies’ eardrops and traversed by a brook that had its source away back in the woods of the old Cuthbert place;~

(little hollow:小さなくぼ地、fringe:彩られる、alders:ハンノキの木々、ladies’ eardrops:盗み聴きの女達の噂話、traverse:横ぎる、 brook:小さな(小川の)流れ、source away back in the woods of the old Cuthbert place:その源をはるかに古いカスバート家の森までたどることができる)

追記:訳が完全に間違っておりました。すみません。花の名前ですね。やっぱり英語力なし! かも。今までずっと間違えておりました。翻訳本も昔読んだのに?
ladies' eardrop:フクシア(学名はFuchsia hybrida:下向きに垂れて咲くかわいい花)

(グレードリーダー・ケンブリッジについて)

CAMBRIGE English Readers も、日本で入手し易いグレードリーダーの一つで、グレードレベル1からレベル6まで数多くのものが出版されています。

ですが、ケンブリッジは、オリジナルストーリーが中心で、レベルの低い部分には名作物語のラインアップがないので、今回のご紹介には、含めておりません。

ただ、ペンギン、オックスフォードと比べても、より読みやすい感じもあり、けっこう面白いオリジナルストーリーも多いので、次回以降、どこかで詳細に、ご紹介したいと思います。

(他のグレードリーダーについて)

日本でそれほど困難でなく入手可能な、他の面白いグレードリーダーについては、また、別のところでご紹介したいと思います。

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足立sunny

皆様、おわび申しあげます。
お気づきと思いますが、
Elementary は、当然、小学校です。
幼稚園ではありません。
小学1年ファーストグレードから始まります。
当方、基本が抜けてますね。
もう一度「愛育幼稚園」(足立区)から出直す
以外にありません。勉強を全くしない大らかな
幼稚園だったと思います(たぶん)。

by 足立sunny (2011-06-09 14:01) 

pansuki

こんにちは。
とても…とても丁寧にそれぞれの本を読まれていて解説されていて、それに引き換え私のは・・・とまた赤面しています。

ぜひ私もこちらのブログで児童洋書について知識を深めたちと思います。
今日の記事だけでも1人が「ほ~~、へえ~~」とつぶやいております。
by pansuki (2011-06-13 22:07) 

足立sunny

pansuki様、ご連絡ありがとうございます。
貴方様(pansuki36様)のブログ記事、楽しく拝見させていただいております。
当方も、あまり知識は深まらないと存じますが、なるべく多種、多様な、やさしい洋書をご紹介し続けられば、と思っております。
当方は、さておきまして、アメリカの子供達が読んでいる本が、たくさん紹介されることの意義は大きいと思います。
日本では、愛知の豊田市の豊田図書館が洋書の多読用図書を集めて、多読図書の貸し出しを行っておりますが、まだまだ、一般の中学、高校、社会人には、やさしい関係の洋書図書や多読図書の案内がいきとどいておりません。多読教室も大きいところがありますが、英語・英語していない一般の人には、あまり知られておりません。
ましてや、アメリカの子供情報などは、皆無の状態です。scholasticは、まず100人中98人は知らないと思います。TOEICなどのため、英語を本格的に勉強し始めて、やっと、そういうところがあるんだ、と知るといった程度かと思います。
ですから、貴方様が発信して下さる情報は、何より貴重なものと考えております。
どうぞ、これからも、宜しくお願い申し上げます。
お褒めの言葉を頂戴いたしまして、本当に、ありがとうございました。少し頑張ろうかと、思います。
ところで、「パンが好き」でpansuki 様なのでしょうか?
当方、Peanuts-butter & jelly sandwich を現在、ほぼ毎日自作して食べております。
by 足立sunny (2011-06-14 22:01) 

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